デレアニ3話で物語を動かしたキーアイテム「チョコ・ハム・チキン」の味を検証してみた
2015/1/23放送のアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」#3において、下記のような流れがあった。
先輩アイドルの城ヶ崎美嘉に抜擢され、ライブのバックダンサーとしてデビューすることになった島村卯月・渋谷凛・本田未央の3人。練習を重ねるも初めてのステージに圧倒されリハーサルはうまくいかないまま本番を迎える事に。
出番前も緊張したままの3人に、同じく先輩の日野茜、小日向美穂は3人に、好きな食べ物を舞台にあがる前の掛け声として決めることを提案する。
凛 「チョ、チョコレート」
卯月「生ハムメロン」
未央「フライドチキン」
そして3人は顔を見合わせ意を決する。
3人「チョコ・ハム・チキン」 *1
その掛け声をもとに自信あふれる顔で光あふれるステージに飛び出す。そして3人は初ステージを見事成功に収めたのであった。
ところで、物語を動かした「チョコ・ハム・チキン」 とは如何なる食べ物であろうか。googleで検索してもめぼしいものはhitしない。そこで、実際に作りその味を検証することにした。
用意したものは、生ハム ¥203 *2
チョコレート ¥113
フライドチキン 2ケで¥480
とはいえ、いきなりフライドチキンにチョコレートをかけるのは勇気がいる。そこでまずはチョコレート抜きの「生ハムチキン」を食してみた。
生ハムメロンに倣い、ナイフとフォークで食す。うん、フライドチキンをナイフ・フォークで食べるだけで何か違った料理のような気がしてくる。これは是非読者諸氏にも試して頂きたい。(ただし、ふつうにフライドチキンを食べるより時間がかかる)
閑話休題。ナイフで小分けにしたフライドチキンを生ハムで包み口にする。フライドチキンの油っぽさを生ハムは吸収しない、むしろ跳ね返して油っぽさを強調する。口にしてすぐは食い合わせが悪いと感じたが、噛んでるうちに生ハムの甘さが出てきて、鶏肉だけでは単調になるところに変化を与えてくれる。
とはいえ、いくら肉の日だとはいえ(本検証は1/29に実施)、これを毎回すすんで食べるかというとかなり疑問ではある。
意を決して、もう一つのフライドチキンwith生ハムにチョコレートをかけることにする。
チョコペンは、こうやってお湯で温めてチョコを溶かして使うとのことだ。かけてすぐ固まる。
そしてこれが「チョコ・ハム・チキン」である。
ソースのかけ方、盛り付け方もあり、見た目は何か豪華そうな感じである。
いやいや、見た目だけでなく味も重要だ!それを検証するのが本記事である。スタッフに呼ばれた3人のように覚悟を決めて、チョコソースのかかったフライドチキンを切り分け、生ハムを包む。
うん、
全然予想していなかったケミストリーだ!
口にしてまず初めに感じるのはフライドチキンとチョコの組み合わせ。チョコに衣のさくさく食感が加わることで甘さに深みがでて、同時に油っぽさはチョコ味で和らぐ。また、衣部分が無くなってしまった後の鶏胸肉だけの単調な味のところに、口に残ったチョコ感が味に飽きを無くす。
これだけだと最終的な印象は甘さになってしまうが、ここに生ハムが効いてくる。生ハムの塩成分が口の中を引き締めてくれる。と同時に生ハムの、少し力を入れないと噛み切れない食感が名残惜しさを引き出し、続きを期待させる。
フライドチキン→生ハムとダイレクトに続くのではなく、間にチョコが入るのがまた絶妙な組み合わせであった。
確かにこれの見た目と味の豪華さ、楽しさ、奥の深さを想像すれば、それがキラキラしたステージを期待させ、出番前の緊張も興奮に変換されそうだ!
以上のような見た目・味を持った「チョコ・ハム・チキン」を提示することで、登場人物の心境の変化とステージの素晴らしさを我々視聴者に連想させ、同時に3人の友情も表現し、そして物語を描き切った、アニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」のスタッフの力量に、あらためて感服した次第である。
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」オフィシャルサイト