男が歌って一番恥ずかしいアイマス曲は何か、検証してみた。(ミリオンLTP編)
前回(7月)にこのような記事を書いた。
当然、他の曲の検証にも入るべきであったが、少々時間が空いてしまった。しかし、9thライブを観賞し、SSAライブのBDを見た今、改めて使命を思い出し、ここにミリオンライブ!の歌において「男が歌って一番恥ずかしいアイマス曲は何か」検証してみた。
0)調査方法
対象:「アイドルマスター ミリオンライブ!」のCDシリーズ「LIVE THE@TER PERFORMANCE」(以下LTPとする)01~13に収録されている全63曲(全体曲1曲、ユニット曲12曲、ソロ曲50曲)。基本的にCDリリース順に歌唱。
実施日:2014年10月某日に2日に分けて検証。なお、費やした時間は約5時間である。
実施場所:都内の1人用カラオケルームにて実施。
1)仮説
前回の調査(http://takeshi.hatenablog.jp/entry/2014/07/21/183853)にて、
- 詞が自分の境遇と離れた、かわいい恋の歌
- 擬態語が多い
- 元歌がかわいい声
と恥ずかしさに対し正に働き
- 境遇が理解できる、かわいいというよりは綺麗、応援歌
- 荘厳、かっこいい、情熱的
というものが恥ずかしさに対し負に働くことが分かっている。
また
- 早口、ラップ
- 曲調や構成が複雑
- セリフやコールがある
と言った要素は、うまく決まると正に、失敗すると負に働く傾向にあることも判明している。
2)検証概要
2-1)若い子のかわいい恋の歌
[詞が自分の境遇と離れた、かわいい恋の歌]が恥ずかしいという仮説を元に、年少組の歌に着目してみた。
大神環・中谷育・矢吹可奈・高槻やよいの比較的若い子の歌が収録されているLTP08について着目し、画面に歌詞を流しながら歌唱したところ、みんなで楽しく遊ぶ歌、おつかいにいく歌、好きな歌を歌いながら前に進む歌が続き、最後にはおやすみなさいの歌が流れる。うん、ぜんぜん恋じゃない。これはあたたかく見守りたくなるよ。育の「グッデイ・サンシャイン!」は周防桃子の「デコレーション・ドリ~ミンッ♪」(LTP12)と並んで本人より年齢低い向けの歌だろ。なんなら「はじめてのおつかい」のテーマ曲にしたいよ、プロデューサーとしては。
若い子で恋の歌になると、13歳の双海真美、箱崎星梨花の歌になる。双海真美の「DETECTIVE HIGH! ~恋探偵物語~」(LTP11)は中学生の恋の歌なのだが、ハイテンポでノリのいい曲に茶目っ気のある歌詞と、歌ってて気持ちよくカッコもつけやすいので恥ずかしくない。……実は十八番です。(ただし、カラオケに詞が表示されない台詞パートに挑戦すると結構難易度があがる)
箱崎星梨花の「トキメキの音符になって」(LTP02)はどストレート。これがアイドルなんだよ!みたいな感じ。「まだまだ成長途中なんです!です!」とかかわいいですよね。「です」を繰り返すところが。……それが、男が歌唱するときにどれだけ大きく立ちはだかるということである。しかしながら、まだまだ上には上があった……。
なお、「ハートウォーミング」(高槻やよい)や、LTP13の「微笑んだから、気づいたんだ。」(双海亜美)に関して、実際に歌唱したところガチに泣いた。サビに入るところでグッとくるので、本稿の読者諸氏にも実際にヒトカラをして検証して頂きたい。いやマジで。
2-2)擬態語が多い曲
ミリオンの独特な感性担当の松田亜利沙「チョー↑元気Show☆アイドルch@ng!」(LTP09)、徳川まつり「フェスタ・イルミネーション」(LTP10)、ロコ「IMPRESSION→LOCOMOTION! 」(LTP12)、野々村茜「Heart♡・デイズ・Night☆」(LTP13)について、後半に立て続け過ぎだろ…と思いつつ検証した。
歌唱者に違わず提供されている曲も、その曲と一緒にある言葉の音も「イロモノ」と思ってしまう程楽しさにあふれる歌ばかりだったのだが、実は歌詞を一通り読んでみるとどれもテーマが、彼女らの真剣な想いが載っている。それ故に、始めはテレながら歌うのだけど、次第に応援の気持ちで歌っていた。聴くのと歌詞を見ながら歌うのとで実は歌のイメージが分かるいい例であった。
2-3)境遇が理解できる曲
何回目の恋でそれでも戸惑う様子などを歌った、いわゆる川島さんの「わかるわ」枠なのだが、実はミリオンは何曲があった。もちろん、前の検証どおり歌唱しても恥ずかしさは無く、「わかるわ」という気持ちが溢れた。
3)調査結果
以下に「男が歌って一番恥ずかしいアイマス曲(ミリオンLTP編)」の上位3つを上げる。
なお、当然の如く個人の体験による感想である。
[第三位]恋のLesson初級編(伊吹翼:LTP06)
元気な曲調でテンポも速く、ティンパニーだけで進む大サビパートがお気に入り。
で、聞いてると(またはこちまさんが歌ってるのを見ると)パッショナブルで楽しいこの曲ですが、歌詞を読み、それを口づさむと、印象が変わる。ふたりで平均点越えて「トクベツになろうよ」って言いながら結局キス狙いかよ、みたいな初々しさが、おじさんが歌ってて辛かったよ。
あと、最後の最後にあるCHUも意識すると結構むずかしいデスヨ。(CD聴くとすごくあっさり言ってるんだけど。諸星きらりとは違って)
これがまさか上位に来るとは全く思っていなかった。
[第二位]POKER POKER(真壁瑞希:LTP05)
学生時代の秘めた恋の様子を、席替えを舞台に、手品が趣味で表情をはっきりとは表に出さない瑞希がポーカーになぞらえて歌うという、気の利いた一曲。誰もが辿ったシチュエーションに初々しさ溢れる詞が、実際に口にだしてみると恥ずかしい。まさにこの検証にとって王道。
しかもこれ、中学生が歌唱してる歌じゃないんですよ!17歳の瑞希の歌なんですよ!!高校生が席替えでドキドキするとか考えるともう堪らない!それ考えながら歌うと、おじさん顔真っ赤になっちゃうよ!
[第一位]Happy Darling(望月杏奈:LTP03)
ミリオン曲は結構コールを入れる曲があって、ライブでは難しくも楽しい。それはカラオケにおいて、恥ずかしさに対し「うまく決まると正に、失敗すると負に働く」。
そのミリオン曲の中でももっともコールの応酬が激しい、いや、コールが歌詞と同化しているとも言えるのが望月杏奈「Happy Darling」。歌詞内容が恋する少女の真ん中の上に擬態語もありコール満載。実は歌う前はこれが恥ずかしい曲ダントツ一位だと思っていたのですよ。
で、実際に検証したところ、この曲はハイテンションで飛ばす上にコールを入れるのも技巧がいる。検証はヒトカラであったので、本歌詞飛ばしてコールを入れる箇所も。
……歌ってる最中は忙しく、一番歌い終わって間奏の間には達成感が。そう、恥ずかしさを感じる暇がないのである。これは意外な結果であった。
しかしながら、しかしながらである。大サビ前、杏奈の台詞である「応援ください」を自分で言った後に「応援するよ!」とナチュラルにセルフコールを入れる。そしてその行為の意味を0.5秒後に感じる。
もう、恥ずかしさを越えた偉業、あるいは悟りだよこれは!今思い出してもなんか照るものこれ。この部分だけならアタポンの「裸になっちゃおっかなー」→セルフ「なっちゃえ」より破壊力ありますよこれ。みなさんやるべきですよ!
4)今後の展望
- この検証報告が遅れたため、LTHシリーズのリリースは折り返しを過ぎてしまった。そのアイドルのイメージに沿った第一弾とは異なる切り口の楽曲もあるため、LTHシリーズのリリース完結の3月以降、追加の検証を行う。
- 当然、報告を出していない他の楽曲群についても検証を順次進めていく。(初恋シリーズや恋はじ、待ちプリあたりが結構クるんじゃないかと予想はしているのだが、果たして……)